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ウィンザー・バイヤスドルフ(WT)

チーム詳細

国籍:ドイツ

 

 

 

マヌエル・ゲッツェ(ドイツ、25)

 22歳のときに現チームでプロデビュー。初年度からルント・ウム・デン・フィナンツプラッツ・エシュボルン=フランクフルトで優勝、シーズン全体でも6勝するなど結果を出す。翌年(2年前)にはブエルタ5勝を含む11勝。昨年は6勝と少な目だが、初出場のジロでの勝利やヴァッテンフォール・クラシック、パリ~ブールジュ、パリ~トゥールの勝利など十分な結果を出している。

 今年はもちろんミラノ~サンレモの優勝が光る。

 

 

 

スコラ・ラボラール(WT)

チーム詳細

 

 

 

 

 

 

ロベルトフェルナンデス・モレーノ(スペイン、29歳)

 22歳のときに現チームでプロデビュー。23歳、24歳のとき、まだスプリンター向けだったツアー・ダウンアンダーで総合3位に入っている(アクセル・ヴィルモッツが総合優勝している頃である)。26歳のときに国内選手権ロードレース部門で優勝。またこの年とその翌年には、それぞれカタルーニャ1周・バスク1周で区間優勝を遂げるなど、山岳含みでトップスプリンターたちがあまり出場していないレースでの勝利が多い。マヨルカ・チャレンジなどでも時々。

 山岳向け選手の多いスコラ・ラボラールにおける貴重なスプリンターであるが、スプリント勝利を遂げることはそう多くはない。グランツールでもTOP10に入る走りはするのだが。むしろチームの平坦における牽引役であったり、TTTの際の最後の加速などでチームに貢献する。山岳も十分登れるので重宝されるのだ。

 

デクシア・フォルティス・アジアス(WT)

チーム詳細

国籍:ベルギー

正式名称:Dexia Fortis Ageas

略称:DFA

創設年:2003年

 

 自転車大国ベルギーの威信を背負う強豪チーム。あらゆるレースで勝利を稼ぎ、毎年全チーム中最大規模の勝利数を誇るも、最も重視しているのはやはり地元レースも多いクラシックレース。クラシックスペシャリストも他チームを圧倒する数が在籍している。

 

 

アクセル・ヴィルモッツ(ベルギー、32歳)

 Axel Wilmots

 かつてはアメリカの最強チーム、エクセロン・エナジーに所属し、最強スプリンター、リンフォード・ルイスの発射台などを務めていた。同チームが2011年に解散した後、現チームに移籍。エーススプリンターとしての地位を獲得した。

 ピュアスプリントではルイス、ケラー、ホッサ、ラウリッツェンといった四強には一歩及ばないものの、ベルギー人らしく悪路に強く、また多少の起伏は軽々こなせる「登れるスプリンター」系列。登りスプリントにも強い。

 そういった適性からツアー・ダウンアンダーとの相性はよく、エクセロン・エナジー時代に2度総合優勝を果たしているほか、6年間で14勝を挙げている。しかし近年のダウンアンダーがウィランガ・ヒルを取り入れるなどクライマー向けに変化したことを受けて総合優勝が難しくなっていることを嘆いている。

 

ローラン・ベルナウアー(ルクセンブルク、23歳)

 Laurent Bernauer

 20歳のときに地元ルクセンブルクのコンチネンタルチームとプロ契約してデビュー。その翌年にツール・ド・ルクセンブルク総合2位のほか、国内選手権をロード4位・ITT部門で2位。さらには世界選手権ITT部門で5位など、華々しい活躍を見せたことで、昨年から現チームに。昨年もパリ~ニース区間2位やクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ総合9位など結果を出しつつ、初のグランツールとしてブエルタ・ア・エスパーニャに出場するも完走はならず。また、国内選手権ではロード・ITT両部門で優勝を果たす。

 今年はすでにエトワール・ド・ベセージュで総合優勝を果たしているほか、ジロ・ディタリアへの出場が決まっている。

 独走力の高さが特長で、チームの機関車役を務める。また登りもそれなりにこなせるため、将来的には総合上位を狙うオールラウンダーとしての成長が期待されている。

 

あの夏の蜃気楼 第1話

風が、吹いた。

 

葉擦れの音。

瞼を開けると視界に入り込む青い空。点々と白い綿菓子のような雲。

鼻孔には草の臭い。

開いた口の中には冷たい空気が入り込んできた。

 

おれは上半身だけ起き上がり、いつの間にか日陰になっていた草むらからグラウンドに視線を送った。

 

喧騒に満ち溢れていたはずの黄土色の大地には今、ひとつの人影も存在しない。

だからおれは、すでに午後の授業が始まっていることを悟った。

 

「やれやれ」

「やれやれ、じゃないでしょ」

 

ニヒルな響きを意識して呟いたその言葉に、あるはずのない返答が返ってきたことに、おれは少なからず驚きを覚えた。

急いで首を回し振り返ると、そこには栗色のセミロングの髪型に少し幼い顔つきをした少女が立っていた。

 

「リュージ、迎えに来たよ。先生公認で」

 

呆れた様子でため息をつく少女。

水瀬那美――今年からおれのクラスメイトとなった生徒の1人で、何かと余計な世話を焼いてくる幼なじみの友人だ。

 

「ほら、行くよ」

 

おれの浮かべた抗議の表情も無視し、那美は両手で肩を押し無理やり立たせようとしてくる。

幼馴染の相川千穂であれば、容赦なく蹴りを入れてくるところだ。

その意味で、彼女はまだ大人しい方だが――それでも、最近は千穂の影響を受けてかおれへの扱いが雑になっているような気がする。

 

「ほらほら、早く」

「はいはい」

 

渋々立ち上がったおれは、ズボンについた土草を払い落としながらよろよろと歩き始める。

頭の中が、ぼんやりとしている。まるで白い膜が視界を覆っているかのようだ。

わずか数十分の睡眠でしかないはずなのに――何時間も眠っていたかのような。

 

「何もたもたしてるの」

 

どげし、と尾てい骨のあたりを強く蹴られる。

・・・前言撤回。

やはり彼女は随分、毒されている。相川千穂に。

 

おれは那美の機嫌を損ねないように早足で歩きながら、もう一度だけ、自分のいた場所を振り返った。

そこには新緑に萌える木々とグラウンドの端の盛り土。

どことなく懐かしさを覚えながら、おれは再び校舎に視線を戻した。

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ツール・ド・フランス スタートリスト

チーム・ユニコーン(イギリス)

 

1.アンディ・マレー(イギリス、29歳)

  昨年のツール・ド・フランス覇者。誰にも負けない登坂力と、世界チャンピオンにも匹敵する独走力を兼ね揃えた、まさにグランツールに最適なオールラウンダー。

 

2.ダビド・フェレール(スペイン、30歳)

  昨年はスペイン籍のプロコンチネンタルチームであるインディテックス・エロスキに所属しており、ブエルタ・ア・エスパーニャで総合7位を獲得。その実力を買われ、今年はマレーの登りアシストとしてユニコーンに移籍。

 

3.スティーヴン・ジェラート(イギリス、29歳)

  元トラック選手であり、ユニコーンの創設時からの生え抜きメンバー。基本的な仕事は平坦の牽引であるが、登りもそれなりにこなせる。北のクラシックにおけるエースも務める。2年前のイギリスチャンピオン。

 

4.イアン・ギブソン(アイルランド、26歳)

  昨年まではロシア籍のワールドツアーチーム、ミレル・ソラーズに属しており、ラファエル・アルバの出場しないジロなどではチームの総合エースを務めていた。昨年ジロ総合6位かつ新人賞。今年はユニコーンに買われ、マレーのアシスト役に務める。昨年のアイルランドチャンピオン。

 

5.ヨハン・クラウス(オランダ、27歳)

  昨年まではエルゼビア・ヴェディオールに所属していた。山岳ステージでは存在感抜群。ステージレースよりもワンデーレース向きで、アルデンヌクラシックのエースを務めることも。

 

6.バンス・ロー(イギリス、28歳)

  元トラック選手で、ジェラートと同じくチーム創設時からの生え抜き。主に平坦の牽引役を務める。今年のイギリスチャンピオン。

 

7.マシュー・ライアン(オーストラリア、29歳)

  アンディ・マレーに次ぐチームのセカンドエースであり、登坂力と独走力に優れる。ジロ・ディタリアをはじめとする、マレーの出場しないレースのエースを務めつつ、ツール・ド・フランスではマレーの最も信頼するアシストとなる。しかし最近は、ツールをエースで走ることを求め、チーム移籍するのではないかとの噂も立つ。

 

8.トマーシュ・パドルノス(チェコ、27歳)

  昨年まではザックス・ローゼンタールのエースを務め、昨年は総合7位。その実力を買われ、今年はユニコーンでマレーのアシストをすることに。

 

9.ダリル・スコット(アメリカ、24歳)

  グランツール初出場の若き才能。オールラウンダーの素質があり、将来のエース候補。今回は修行と成長のための参加である。

 

 

 

ブレシアメタル・ベネトン(イタリア)

 

11.アレッサンドロ・モゼール(イタリア、28歳)

  2年前のツール・ド・フランスで総合3位。昨年は総合2位。同時出場していたジロ・ディタリアは昨年に総合優勝を果たしており、今年は

 

 

 

 

 

ツール・ド・フランス第3ステージ

レースレポート

 全長155km。平坦ステージ。

 山岳ポイントのない短い平坦ステージであり、最後はロンドン市中心部の周回コースとなる。イギリス版「シャンゼリゼ」といったステージだ。

 

 逃げは2人。今日も1発で決まる。

ツール・ド・フランス第2ステージ

レースレポート

全長196km。中級山岳ステージ。

全部で8つもの、短くも険しい山岳ポイントを備えた、「ミニ」リエージュ~バストーニュ~リエージュとも呼ばれるステージである。

 

 

逃げ切りの可能性もあるステージだけに、昨日とは違い逃げはすぐには決まらなかった。

10kmほど走ってようやく7人の逃げが決まる。

 

リール・エルスのリリアン・ボシス(フランス、33歳)

エルゼビア・ベディオールのヨハン・ファンバステン(オランダ、23歳)

デクシア・フォルティス・アジアスのドリース・フェルトンゲン(ベルギー、28歳)

パブリシス・ブルターニュのポール・カンテ(フランス、25歳)

プレトリア・ウェルコムのケビン・アンダーソン(南アフリカ、22歳)

フォションラファイエットのジネディーヌ・アネルカ(フランス、35歳)

そして昨日も逃げたザックス・ローゼンタールのペトルヤンクロフスキ(チェコ、35歳)

 

メイン集団をコントロールするのはチーム・ユニコーンブレシアメタル・ベネトンなどの総合系チームであり、スプリンターチームは今日は完全に仕事をしない日となった。

リーダージャージを着るマルティン・ケラーがトイレ休憩をとると、他のチームのメンバーも次々に止まり、逃げは完全に容認された。

 

 

山岳賞ジャージを着るヤンクロフスキは、当然この日もジャージ維持のために全力で山岳を獲りに向かった。

しかし、47km地点の最初の4級山岳ポイント(登坂距離1.8km、平均勾配6.1%、標高差109.8m)はリリアン・ボシスとケビン・アンダーソンに先を行かれ、自身は3位でまったくポイントは獲れず。

さらに82km地点から始まる少し長めの登り(登坂距離3.1%、平均勾配7.4%、標高差229.4m)では、2年前の山岳賞を獲得しているアネルカがスパートをかけて先頭通過。アンダーソンに2位も獲られ、ここでもポイントなしに終わってしまった。

 

このあと、アネルカはアンダーソンと共に飛び出し、ヤンクロフスキを含む5人の逃げは少しずつペースを落とし、脱落することとなる。

 

 

167km地点の4級山岳まで、すべての山岳ポイントをアネルカが先頭通過し、合計で8ポイントもの山岳ポイントを獲得した。

これで、少なくとも本学的な山岳ステージが始まる第8ステージくらいまでは、山岳賞ジャージを着続けることが確定した。

 

 

ゴール前30km地点でアネルカはメイン集団に吸収される。

ゴール前19km地点には平均勾配9%超えの激坂が待ちかまえており、マイヨ・ジョーヌを着たケラーがここで脱落した。

 

さらにゴール前5km。

登坂距離はたったの800mだが、平均勾配が10%超えという超激坂。

この登りで、まず仕掛けたのがゼッケン1番を着る前年覇者アンディ・マレー

これに、ステージ優勝を狙うポール・ヴァンデルエルストや、ホセマヌエル・カルデロンなどがついていく。

そのままマレーが山頂をトップ通過。

 

この下りで、今度はアレッサンドロ・モゼールが飛び出した。

少し遅れてヴァンデルエルストが追いかけようとするが、その背後にぴったりとマリアン・ホッサが張り付いた。

当然、ステージを狙うライバルであるホッサに対し、ヴァンデルエルストは警戒し、牽制に入る。

この隙にモゼールは一気に集団を突き放し、フラム・ルージュを通過する頃には10秒近いタイム差を生み出していた。

 

アンディ・マレーが自ら集団を牽引し、ペースを上げていく。

その後ろには世界チャンピオンのロベルト・ブワシュチコフスキがぴったりとくっついて、飛び出す隙を窺っている。

さらにはヴァンデルエルスト、マリアン・ホッサ、ホセマヌエル・カルデロンなど。

 

秒差は少しずつ縮まっていくが、最後はモゼールがジャージにプリントされたイタリア国旗を誇示しながら、堂々のゴールを決めた。

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メイン集団からは、スパートをかけたステファン・ラウリッツェンが先頭でゴールし、次いでヴァンデルエルストが3位に入った。

ホッサは4位。この集団はモゼールと2秒のタイム差がついた。