今日は新潟アルビレックスが今季開幕以来の初勝利を遂げた。
ようやく、J1通算150勝目を達成。
これをぜひともホームで成し遂げてほしかった。
ちなみに今日の結果は2-0。
相手はヴァンフォーレ甲府で、「川中島ダービー」なんて盛り上がっていた。
2点の内訳は「クラブ初の高卒ルーキー」なんて騒がれていた原輝樹(11分)と、5年ぶりの古巣復帰となった矢野貴章(52分)という、新潟の新旧が共にゴールを決めるという意味深なもの。
ここからなんとか這い上がってほしいものだ。アルビレックス。
さて、アムステルゴールドレースである。
日本時間の17時頃にスタート。現地の気温は5度くらいと、かなり寒い中でのスタートとなった。
ミハウ・クフャトコフスキがまたリタイアしなければいいのだが・・・
そんなこと言っていたら早速、UAEのベン・スウィフトがDNSだって!
スプリンター向きのコースになったことで、可能性は十分にあったのに・・・残念である。
情報によると12人ほどの逃げグループができていて、ラース・ボームやスティーン・ヴァンデンベルフ、ブレンダン・キャンティなどが逃げているらしい。
カチューシャのマッヅ・ヴュルフシュミットは23歳のデンマーク人で、今年はエトワール・ドゥ・ベセージュではカルメジャーヌに次いで区間2位に入るなどして活躍、新人賞を獲得している。スプリント力もあるらしい。
集団はサンウェブとロット・ソウダルが牽引。
サンウェブはもちろんマシューズ。ロットは、ウェレンスのアタックをどこかで狙っているはずだ。
ちなみに女子のレースは一足先に(日本時間で21時頃?)終了。
勝ったのは「最強」ボエルス・ドルマン所属のヨーロッパロードチャンピオン、ファンデルブレッヘン。
2位につけたのは2年前の世界選手権ロードチャンピオン、リジー・ダイグナン(旧姓アーミステッド)。
同チームでのワンツー。最強が最強たる所以を見せた勝利であった。
男子のレースは残り40km地点から大きく動く。
まず飛び出したのは、スカイのセルヒオ・エナオ。この飛び出しに優勝候補のフィリップ・ジルベールがついていったことで、他のチームも動かざるをえず、ホセホアキン・ロハス、ティース・ベノート、ファビオ・フェリーネ、ヨン・イサギレ、ミヒャエル・アルバジーニ、ベルトイヤン・リンデマン、ネイサン・ハースなど。
リンデマンとベノートは後退し、逆に集団からはクフャトコフスキが飛び出し合流。
先頭集団にはスカイが2人と、かなり有利な状態に。
昨年優勝のガスパロットや、2013年優勝のクロイツィゲルなどが落車に巻き込まれ脱落するなど、混乱する後半も集団が分裂。
マイケル・マシューズは完全に遅れ、先頭を追う追走集団にはグレッグ・ヴァンアーヴェルマートやアレハンドロ・バルベルデ、ボブ・ユンゲルスなど。ワレン・バルギルもいるがあまり牽引には回らず、あくまでもマシューズで勝利を狙いたいサンウェブは全力で後続集団を牽引するが、このグループはどうしたって追い付くことはできなさそうだ。
ジルベール、先頭集団で全力の牽引。
スカイも、エナオ・クフャトコフスキ共に先頭を回る。
逆にロハスは後続のバルベルデを待つという名目でまったく回ろうとしない。
このまま追走に追い付かれれば、モヴィスターやヴァンアーヴェルマートが有利になることは間違いなかった。
だからこそ、絶対に追い付かせないために――ジルベールも、クフャトコフスキも全力で前を牽いたのだ。
この判断は正しかった。
結局、ヴァンアーヴェルマートを始めとした追走集団は追い付くことなく、7名の先頭集団が残り10kmを突き進んでいった。
そしてラスト5km。
最初に飛び出したのはクフャトコフスキ。
だがジルベールは余裕でこれに追い付いていく。
だがこれも、決まることはなかった。
しかし、やがてこの2人が先頭集団から抜け出した。
やはり、この2人の実力はずば抜けていたようだ。
ラストのスプリント勝負。
ここでもジルベールが先頭を走る。
クフャトコフスキは、彼の勝ちパターンである、「少し距離を開けて後ろにつき、タイミングを見計らって飛び出す」というテクニックを繰り出した。
結果、1車身以上、ジルベールを引き離すクフャトコフスキ。
誰もが、彼の勝利を疑わなかった。
しかし、そこからのジルベール、執念の追撃。
ここまであれだけ牽き続けていたにも関わらず、この「アルデンヌの王」は見事な逆転勝利を成し遂げた。
これで、アムステルゴールドレース4勝。
最多優勝記録の5勝が目前に迫る勝利となった。
今年は例年と違い、最後の勝負所「4周目カウベルク」が取り除かれた。
それゆえにスプリンター有利かと言われており、マイケル・マシューズやアレハンドロ・バルベルデへの期待が非常に高まっていた。
だが、だからこそ、中盤から積極的にレースを動かす展開が生まれ、そのことが最後の結果にも大きくつながった。
モニュメントにも匹敵する盛り上がりを見せた今回のコース変更は、主催者にとっても大成功と言えるものだった。
だがこれを盛り上げた立役者は、ジルベールとクフャトコフスキ、そしてセルヒオルイス・エナオだろう。
(あるいはボブ・ユンゲルスも、ジルベールのために後続で牽制に全力を注いでいたという意味ではいい働きをしていた)
何が勝利に繋がるかわからない、そんなロードレースの醍醐味を存分に味合わせてくれたレースであった。