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新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol. 92 吉浦康裕の世界

見てきました。

新文芸座(池袋)で行われた吉浦監督のトークショー&吉浦作品7本連続オールナイト上映。

 

 

最初に日本アニメーター見本市で出品された短編『POWER PLANT No.33』『ヒストリー機関』『機動警察パトレイバーREBOOT』を連続上映。

そのあとに50分程度のトークショー(聞き手:小黒祐一郎)。

そして吉浦監督の自主製作時代の作品『ペイル・コクーン』、商業第一作の『イヴの時間』、『アルモニ』、最後に話題を呼んだ『サカサマのパテマ』ときた。

 

 

最初の2本(『PP33』『ヒストリー機関』)は正直、面白みがなかったが、『パトレイバー』はとても面白かった。パトレイバーはまったく知らないので、登場したキャラクターがオリジナルだと気づいていなかったが、せりふ回しやキャラの造形などクオリティが高く、このまま続編が作られるのであればぜひ見たいという感想を持った。

 

そのあとはトークショー。いろいろ裏話も聞けて、それを踏まえると『PP33』『ヒストリー機関』の奥深さがよくわかってくる。トークショーも含めて面白かった。

 

 

さて、残りの4作品だが、初めて見た『イヴの時間』が、正直期待していなかったのに物凄く面白かった。

とくに最近神林長平の『火星シリーズ』を読んでいるところだったので、この『イヴ』で描かれた「人間とアンドロイドの、その狭間」というテーマがとてもクリティカルに自分の中に入ってきた。

『サカサマのパテマ』もそうだが、こういった、「自分とは違う存在」をはっきりと提示し、しかもその立場が途中で逆転する瞬間を描いていく作品は、激しい印象を自分にもたらしてくれた。

 

『パテマ』は2回目の視聴だったのとオールナイトの最後の上映だったので寝ちゃうかなと思っていたけれどまったく眠くならなかった。やはり面白い。

 

 

改めて吉浦監督というのは、本当に脚本が面白い。世界観が秀逸。良いSFになっている。

『アルモニ』も、細かいところでの伏線の貼り方や、どんな可能性も想像させるラストといった完成度の高さを見せつけてくれた。

 

 

トークショーでの話しぶりでは、2~3年以内に新作、それも長編?が期待できそうな気もするが、もしそれが出てきた場合には真っ先に観たいと思った。

 

 

今回は妻の勧めで正直、気乗りしない形で観に行ったのだが、行ってよかった。とても面白かった。