らいたーずのーと2

旅行、自転車、現代美術、食、歴史、文学、哲学など雑多に綴る。

ツアー・オブ・カリフォルニア2017 第1ステージ

サクラメントサクラメント(167.5km)

カリフォルニア州州都サクラメントを舞台にして行われた、ド平坦のスプリントステージ。

逃げは4人。ジェリー・ベリーのベン・ウォルフ(アメリカ、23歳)、ユナイテッド・ヘルスケアのジョナサン・クラーク(オーストラリア、32歳)、ノボ・ノルディスクのシャルル・プラネット(フランス、23歳)、そしてBMCレーシングのフローリス・ヘルツ(オランダ、25歳)である。

 

逃げ切りがほぼ不可能な初日スプリントステージで、下位クラスチームによる逃げといういわば「セオリー外し」の行動をヘルツが獲った理由は、チームスポンサーのタグ・ホイヤーが後援するヤングライダー賞ジャージを何としてでも獲りたかったから、だろう。中間スプリントポイントで1位と2位を獲得してボーナスタイム5秒を得たヘルツは、最終スプリントでトップライダーたちから4秒遅れでゴールし、なんとかギリギリで新人賞ジャージを獲得した。

 

 

トップスプリンターたちの演じる最終スプリント勝負は、前評判通りにマルセル・キッテルが「最強」を誇示する走りを見せた。最強の発射台役ファビオ・サバティーニから撃ち出されたキッテル砲の威力は凄まじく、その後ろに飛びついたペーター・サガンも、一度たりとも彼に並ぶことができないまま2位でゴールした。

 

まるで、2014年までのツールで見せていた彼の強さが、戻ってきたかのようだった。

3位はエリア・ヴィヴィアーニ、4位はジョン・デゲンコルブ。この辺りも、「最強」に一段劣ると思われていた彼らの状態の良さが垣間見える着順だった。BMCレーシングのジャンピエール・ドラッカーも5位と、この面子の中では僥倖とも言える結果となった。

一方で、リック・ツァペルのリードアウトを得たアレクサンダー・クリストフは13位と、イマイチな結果に終わってしまった。未だ、エシュボルン・フランクフルト以外でのワールドツアー勝利のない彼の復活はこのカリフォルニアで見ることはできるのだろうか。